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インターバル速歩

インターバル速歩とは

実践! インターバル速歩

インターバル速歩・誕生秘話毎日ウォーキングしても“体力”はアップしない

熟大がまず取り組んだ方法は1日1万歩のウォーキングを行うというプログラムです。過去9年間で1,800名に及ぶ受講生が行った1年間のウォーキングの効果は意外なものでした。
全体の30%の人が、ほぼ毎日、約1万歩のウォーキングを行いました。このように1年ものあいだ毎日頑張ってウォーキングした人で運動の効果を見てみると、体重・体脂肪率が低下、血圧は正常値に低下、善玉コレステロールが増加、悪玉コレステロールや中性脂肪は低下しました。しかし意外なことに体力面では腹筋力と敏捷性がやや向上したものの、脚筋力や持久力といった介護の予防のために維持・向上したい体力が全く増加しませんでした。




キーは「太ももの筋力」

ウォーキングでは体力がアップしない。ではどうすれば良いのか? 
熟大のデータが蓄積されて行く中でわかってきたこと、そこにヒントがありました。キーは太ももの筋力。太ももの筋力が高い人ほど最大歩行速度が高く、また持久力も高かったのです。すなわち高齢者は太ももを鍛えることが必要で、太ももの筋力が強化されれば持久力の向上も期待できるのです。ウォーキングは太ももの筋力を強化するには軽すぎる運動だったのです。太ももの筋力を増加するためにはどうしたらよいか?さらに研究を進めてわかったこと、それは各個人の筋力や体力に合った適度な強さで運動する、ということでした。
そこで始まったのが毎日のウォーキングに加えて体力測定の結果に基づいて各個人ごとに設定された、マシンを用いた積極的な筋力トレーニングや持久性トレーニングを行うようにしました。

現在このコースを修了した受講生は既に600人。評判が非常に良く、全体の80%の受講生が1年間のプログラムをきっちり達成しています。この結果、体脂肪率、血圧、血中脂質などが低下したことに加え、太ももの筋力は20%も増加し、持久力が10%、最大歩行速度も10%向上しました。「筋力がついて、立ち上がるのが楽になった」「長時間歩いても全く息が切れない」「体重が減り、からだが軽くなった」「関節痛が治った」といった効果を多くの受講生が実感しています。2年目のトレーニング前に、既に1年間のウォーキングを続けてきた受講生にこれだけの効果があったのです。



でも、施設、スタッフの問題が・・・インターバル速歩という方法があった!

このような積極的な筋力トレーニングをたくさんの市民が行えれば、みんなが元気になって効果は絶大です。しかしマシンを用いたトレーニングには、施設面、スタッフ面で限界がありました。20万都市の松本市でさえ、年間100〜200名が精一杯。「せっかく効果が上がったのにもう卒業?」「できれば留年したい」という、受講生からの多くの声にも答えることができませんでした。
そこで、マシンを使わないで高齢者の体力をアップする方法を開発するべく、さらに研究が重ねられました。もちろん特別な設備や高価な機器がいらない、誰でもどこでも簡単にできてずっと続けられる方法。そうしてあみ出されたのが『インターバル速歩』なのです。
マシンを用いたトレーニングがそうであったように、体力を上げるためには各個人の筋力や体力に合った適度な強さで運動することが必要でした。そこで、ウォーキングでも十分に強度の高い運動ができるように、速歩を取り入れました。しかし、速歩を何十分も続けることは中高年には無理なので、数分の速歩の合間に軽いウォーキングをはさんで繰り返すことにしました。こうすることで無理なく適度な強さで運動することができるようになったのです。


実践!インターバル速歩
インターバル速歩とは
正しいフォーム

インターバル速歩は “メリハリ速歩”

「インターバル」とは“合間・幕あい”という意味で、ずっと平坦な調子ではなく、途中に“節目”があり“場面転換のための幕あい”があることです。そこで、強い運動の合間に弱い運動を行い、それらを交互に繰り返すトレーニング方法を「インターバルトレーニング」と呼ぶようになりました。
人間機関車と呼ばれたチェコの長距離走者エミール・ザトペックはこのトレーニングを積極的に行い、ヘルシンキオリンピックの長距離3種目で金メダルを獲得しました。
この方法を速歩に応用したものがインターバル速歩です。つまりインターバル速歩は、速歩きとゆっくり歩きを数分間ずつ交互に繰り返す運動です。しかし、そんな一流選手がやるようなきついトレーニングは出来ないよ、とは思わないでください。インターバル速歩では、数分間の速歩きをちょっと頑張るだけでいいのです。速度を変えて歩くだけなので「えっ、それだけ!」と体験者が口をそろえるほどに簡単なのです。しかも、速度に緩急をつけることによって運動中にリフレッシュ出来るため、単調になりがちな速歩に“メリハリ”がつき、全く飽きが来ないのです。すなわちインターバル速歩は“メリハリ速歩”ということが出来るでしょう。



インターバル速歩の方法

それでは、具体的な方法を説明しましょう。以下にインターバル速歩の方法を示しました。

@まず、ウォーミングアップを十分に行ってください。そうしたら、いよいよインターバル速歩のスタートです。
Aハァハァと息があがるように“サッサカ”歩く速歩き(サッサカ歩き)を3分間続けます。
B次に、呼吸を整えてリフレッシュするように“ブラブラ”歩くゆっくり歩き(ブラブラ歩き)を3分間続けます。
C次に、また「サッサカ歩き」を3分間続けたあとに「ブラブラ歩き」を3分間…と言った具合に交互に繰り返し、“メリハリ”をつけて歩きます。
Dこれを目標の回数だけ繰り返したらインターバル速歩は終了です。
E最後に、クーリングダウンを十分に行ってください。




インターバル速歩時の運動カロリーの変化(例)

どうですか、「えっ、それだけ!」と思いませんか?

ここでは、サッサカ歩きとブラブラ歩きをそれぞれ3分間ずつ繰り返すとしましたが、これはあくまでも目標とする目安です。サッサカ歩きを3分間続けることが無理ならば、2分間でも良いでしょう。あなたの現在の体力やトレーニング状況にあわせて調節するようにします。


正しいフォーム
実践! インターバル速歩
インターバル速歩の効果

インターバル速歩の正しいフォーム

インターバル速歩の効果をさらに上げるためにひとつだけ“コツ”があります。それは、正しいフォームで歩くことです。
せっかく頑張ってインターバル速歩をしても、誤った不適切なフォームで歩いていては、期待したような効果が得られないばかりか、逆にからだを痛めてしまうかもしれません。インターバル速歩を始める前に、まずは通常の歩行や速歩で正しいフォームを身につけましょう。
正しい速歩のフォームのポイントを下図に示しました。ご家族やお友達にフォームをチェックしてもらうと良いでしょう。

歩き方は、1本の線上を歩くイメージが大切 です。そして、力強く確実にけり出します。 歩幅は無理のない範囲でふだんより広く、 リズミカルにやや早足で歩きます。


インターバル速歩の効果
正しいフォーム
インターバル速歩のワンポイントアドバイス

筋トレと同じように太ももの筋力がアップ

平均64歳の中高年の男女を、インターバル速歩を行う42人、通常のウォーキングを行う52人、何もしない46人に分けて5ヶ月のトレーニングの効果を比較してみました。
インターバル速歩群では1日30分以上の速歩を1週間に4回以上、通常のウォーキング群では1日1時間以上のウォーキングを1週間に4回以上行うようにしました。すると、インターバル速歩群のみで太ももの筋力が約10〜15%、持久力も約10%も上昇しましたが、他の2群では増加しませんでした。もちろん、体脂肪率、血圧、血中脂質などの生活習慣病の危険因子は、通常ウォーキングとインターバル速歩の2群で改善していました。このようにインターバル速歩は生活習慣病の危険性を低下し、さらに体力を増加する。すなわち、マシンを使ったトレーニングに匹敵するほどに効果的な方法なのです。

歩き方は、1本の線上を歩くイメージが大切 です。そして、力強く確実にけり出します。 歩幅は無理のない範囲でふだんより広く、 リズミカルにやや早足で歩きます。


さらにわかったインターバル速歩の効果

平成17年度、20〜80歳代(平均年齢56歳)の912名(男性: 351名、女性: 561名)にインターバル速歩を実施し、4月と10月の年2回、各種の測定を行いました。
インターバル速歩の実施率は、全トレーニング日数の43%(3日/週)で、1日当たりの速歩時間は20分、普通歩き時間は26分でした。なんと5ヶ月の指導後に、生活習慣病指標である、体重、体脂肪率、 BMI、最高血圧、最低血圧、血中高コレステロール濃度、空腹時血糖値、HbA1Cのすべてが改善したのです。特にこれらのパラメータが高い上位20%の集団では、それぞれの値が約10%も低下しました。
さらに、介護予防指標である太ももの筋力や持久力も大きく向上し、特に、もともと体力の低い下位20%の集団では、これらの体力指標が20%も向上しました。さらに、これらすべての改善度が1週間あたりの速歩時間に比例しました。すなわち、速歩をすればするほど効果があったのです。
逆に面白いことに、もともと体重、血圧、血糖値が正常値よりも低い人では、インターバル速歩によって増加し正常範囲に入るという結果が得られました。

インターバル速歩の効果データ(PDF形式)

インターバル速歩のワンポイントアドバイス

インターバル速歩の効果

上半身の姿勢が大切

インターバル速歩の効果をあげるためには正しいフォームで歩くことが大切です。速く歩かなければと気が焦り、腰が曲がって前屈みで歩いている方をよく見かけますが、これでは逆に腰を痛めてしまう原因にもなります。
ポイントは下半身より上半身の姿勢です。胸を張って歩く姿勢を身につけましょう。


タオルを使った正しいウォーキングフォームのチェック法
@タオルを両手で握って軽く頭の上に伸ばします。





Aそのままゆっくり頭の
 後ろに降ろします。
後ろから見た状態。





Bそのままの姿勢で歩いてみましょう。胸が張った正しいフォームです。
 何回かこの方法を行って正しいフォームを覚えてください。

すり足はケガのもと
すり足での速歩は思わぬケガのもとです。
カカトから着地して、やがて足裏全体で地面に着くようにしてください。

腕の振りは軽く後方に引く感じで
腕を前後に振りますが、前方に突き出すのではなく、軽く後方に引く感じがよく、
こうすることで胸を張った姿勢にもなります。

速歩の速さはどのくらい?

インターバル速歩は速歩きとゆっくり歩きの繰り返しですが、速歩は各自の歩く最大速歩の70%を目安にしています。熟大メイトをお持ちの方は各自の速歩の速さが熟大メイトに設定されていますが、お持ちで無い方は次の方法を目安にしてください。
普通にウォーキングをして、とってもラク・ラク・ややキツイ・キツイの段階に分けると、ややキツイとキツイの中間ぐらいが、あなたの最大速歩の70%と考えてください。

1日何分ぐらいインターバル速歩をするのか?

インターバル速歩は速歩きとゆっくり歩きを繰り返しますが、速歩の合計タイムが15分以上になることを目安にしてください。

「小分け運動」を勧めます!

高齢者の方にはインターバル速歩の小分け運動を勧めます。1日の間で何回かに分けてインターバル速歩を行い、その速歩の合計タイムが15分以上になるように心掛けてみてください。また、小分けにしても効果に大きな差はありません。それよりも、週4日以上を目安に、続けて行うことが大切です。

参考例インターバル速歩の小分け

朝:速歩2分→ ゆっくり1分→ 速歩2分→ ゆっくり1分→ 速歩2分→ ゆっくり1分
昼:速歩2分→ ゆっくり1分→ 速歩2分→ ゆっくり1分→ 速歩2分→ ゆっくり1分
夕:速歩2分→ ゆっくり1分→ 速歩2分→ ゆっくり1分→ 速歩2分→ ゆっくり1分
速歩の合計タイム18分(朝6分+昼6分+夕6分)

どうですか。これなら無理せずに行うことができますね。
みんなで気軽に、自分なりの、その人なりのインターバル速歩をしてみてください。

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